非営利機関のイサカS+R(Ithaka S+R)は7月14日、2021年米国大学教員調査(US Faculty Survey 2021)の結果を発表した。本調査は、2021年秋学期に米国大学教員14万5,099人を対象に行われたもので、7,615人から完全な回答が提出され、全体の回答率は5.2%であった。主な結果は以下の通り。

  • 大学教員は、学術研究結果の発表先を決定するにあたり、学術誌のインパクトファクターを以前ほど重視しない傾向。
  • 大学教員は、大学図書館の最重要機能は学術資料の購入という見方を継続する一方で、学生への直接的支援提供は大学図書館の不可欠な役割と認識。
  • 大学教員は、オープンアクセス出版モデルへの高い関心を維持し、大学図書館がオープンアクセスインフラを財政的に支援する重要な役割を果たすとの見解。
  • 研究不正行為から自身を守るための適切なプロセスが整っていると考える大学教員は非常に少数で、研究公正性を確保するためのさらなる取り組みに対する支持が拡大。
  • オープン教育リソース(open educational resources:OER)・教科書・講座モジュール・ビデオ講座の利用・作成の顕著な増加は、近年になって停滞。
  • 全体として、モノグラフ(特定分野の研究論文)の重要性は低下傾向。
  • 大学教員は、会議・ワークショップへの参加が専門分野の最新情報についていく上での最重要手段と回答。

 

Ithaka S+R, Ithaka S+R US Faculty Survey 2021

https://sr.ithaka.org/publications/ithaka-sr-us-faculty-survey-2021/