米国科学財団(National Science Foundation:NSF)傘下の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)は6月1日、米国における2019年の研究開発費に関する報告書「2019年の米国研究開発費は前年比620億ドル増の6,670億ドル:2020年には7,080億ドルにさらに増加の見込み(U.S. R&D Increased by $62 Billion in 2019 to $667 Billion; Estimate for 2020 Indicates a Further Rise to $708 Billion)」を発表した。これによると、米国の2019年研究開発費総額は6,669億ドルで、2020年には7,080億ドルに増加する見込みであり、2010年の4,066億ドル、2015年の4,945億ドルから大幅に増加した。主な結果は以下の通り。
- 2010年~2016年の間の米国における研究開発費は、前年比平均192億ドル増であったが、2017年は前年比323億ドル増、2018年は同508億ドル増、2019年は同620億ドル増で、2020年は411億ドル増と予測。
- 研究開発費が国内総生産(GDP)に占める割合は、2018年までは78~2.95%であったが、2019年は3.12%で、2020年は3.39%との予測。
- 2019年研究開発費のセクタ別内訳は、国内企業4,982億ドル(75%)、高等教育機関782億ドル(12%)、連邦省庁・連邦助成受給研究開発センター628億ドル(9%)、州政府6億7,500万ドル(1%)、非営利機関270億ドル(4%)など。
- 研究開発費の主な財源は、企業が4,818億ドル(72%)、連邦政府が1,338億ドル(20%)。
- 種類別でみると、基礎研究費1,029億ドル(15%)、応用研究費1,320億ドル(20%)、実験的開発費4,320億ドル(65%)。
National Center for Science and Engineering Statistics, U.S. R&D Increased by $62 Billion in 2019 to $667 Billion; Estimate for 2020 Indicates a Further Rise to $708 Billion
https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf22330
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