ナイト財団(Knight Foundation)とニューヨーク大学スターン・スクールオブビジネス(New York University Leonard N. Stern School of Business:NYU Stern)ビジネス・人権センター(Center for Business and Human Rights)は6月30日、大学基金が豊潤な米国の公立大学25校と私立大学25校を対象に実施した、大学基金の資産管理者の多様性に関する調査の中間報告書を発表した。中間報告書とされているのは、調査対象となった大学50校中、回答した大学が16校(うち、完全なデータを提供した大学は12校)のみであったためで、今回発表された結果は限定的なデータに基づくものとなる。また、回答した大学16校の大学基金合計額は3,140億ドルで、対象となった大学50校の大学基金総額の54%を占めたが、大学基金合計2,730億ドルを保有する大学34校が同調査への参加を拒否したことで、「多様な資産管理者イニシアティブ(Diverse Asset Managers Initiative)」創始者でエグゼクティブディレクターのロバート・レーベン(Robert Raben)氏は、大学による透明性の欠如を批判している。主な結果は以下の通り。

  • 全てのデータを提供した大学のうち、女性もしくは非白人が所有する資産管理企業が管理する大学基金の割合が最も高かったのはデューク大学(Duke University、ノースカロライナ州)で、全体の1%。一方、この割合が低かった大学は、ラトガース大学(Rutgers University、ニュージャージー州)の6.6%、ミシガン州立大学(Michigan State University)の10.3%など。
  • 自己申告で分析結果を提出した大学を含めると、女性もしくは非白人が所有する資産管理企業が管理する大学基金の割合が最も高かったのはスタンフォード大学(Stanford University)で、全体の38%。

 

なお、本中間報告書は、<https://knightfoundation.org/wp-content/uploads/2022/06/KDAM_Higher-Education_Interim-Release.pdf>からダウンロード可能。

 

Knight Foundation, Few of the nation’s wealthiest universities share data for Knight-NYU Stern Center study of asset manager diversity in higher ed

https://knightfoundation.org/press/releases/few-of-the-nations-wealthiest-universities-share-data-for-knight-nyu-stern-center-study-of-asset-manager-diversity-in-higher-ed/