高等教育関連情報を発信するインサイド・ハイヤー・エド(Inside Higher ED)社は7月13日、コロラド州デンバーで7月16日~19日に開催された全米大学実務者協会(National Association of College and University Business Officers:NACUBO)年次総会に先立ち、報告書「2022年大学実務者調査(2022 Survey of College and University Business Officers)」を発表した。本報告書は、大学最高実務責任者248人が回答した調査結果に基づいて作成されたもので、これによると、在籍学生数減少を含む様々な懸念事項に直面する中にありながら、所属大学の財政面での安定性に関して、大半は急激な運営変更を必要としないと考えていることが明らかになった。主な結果は以下の通り。
- 全体の65%は、所属大学における財政状況は今後10年間安定見込みと回答。これは、前年調査時の約75%から減少。また、2022年3月に実施した大学学長対象の調査での回答(77%)を12ポイント下回る。但し、競争率の低い公立・私立大学でも、実務責任者の大半が自信を持っていると回答。
- 全体の64%は、パンデミック前の2019年と比較して、財政面でよりよい状態にあると回答。但し、これは米国救済計画(American Rescue Plan)の下での支援が大きな要因と分析。
- 大学実務責任者の約75%は、2021-22学年度は黒字で終わる可能性が高いと回答。但し、連邦政府補助金を除いても黒字と回答した実務責任者は半数以下。
- 回答者の約半数は、所属大学での運営はほぼ通常の状態に戻ったとし、困難でありながら革新的な変更を行ったとの回答は16%のみ。
- 大学執行部リーダーが他大学とのプログラム・運営管理の統合・合併について真剣に討議したと回答した実務責任者は全体の25%未満。
なお、本報告書は、<https://www.insidehighered.com/booklet/2022-survey-college-and-university-business-officers>に必要事項を記入後、ダウンロード可能。
Inside Higher ED, Business Officers Upbeat Despite Major Headwinds
https://www.insidehighered.com/news/survey/college-business-officers-upbeat-despite-worrisome-outlook
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