ムーディーズ・インベスターズサービス(Moody’s Investors Service)社が6月30日に発表した報告書から、2021年度の公立大学運営実績は、州政府及び連邦政府による大学への補助金支給が行われたことで、運営収入が前年度から増加したことが判明した。但し、在籍者数の減少に伴い、学生からの収入は減少しており、ムーディーズ社は、公立大学による運営実績は、近年並みに戻るか、もしくは、インフレの影響で悪化する可能性があると予測している。本報告書は、2021年度の監査済み財務報告書のデータを使用して同社が公立大学180校の運営実績を検証・ランク付けしたもので、運営収入は前年度比平均3.1%増であった。その他の主な結果は以下の通り。

  • 調査対象となった大学の35%では、収入が前年度から減少。
  • 2021年度の年間正味授業料収入は、前年度比8%減。
  • 調査対象となった公立大学の71%は、2021年度の授業料収入は前年度から減少したと回答し、2020年度の56%よりも増加。
  • 授業料割引率は平均4%で、2020年度の33.9%からやや増加。
  • 2021年度の公立大学におけるフルタイム相当在籍者数は前年度比平均9%減で、公立大学では3年連続して減少。
  • 授業料収入と補助的収入を合わせた学生1人当たりの収入は平均1万2,240ドルで、前年の1万2,990ドルから減少。
  • 学生1人当たりの州政府補助金は、2019年から2021年の間に平均6%増加し、2021年度は約7,460ドルで、2019年度の7,010ドル、2020年度の7,100ドルから増加。

 

Higher ED Dive, Public colleges’ operating revenue rose 3.1% in 2021 despite lower net tuition

https://www.highereddive.com/news/public-colleges-operating-revenue-rose-31-in-2021-despite-lower-net-tuit/626571/