ハーバード大学(Harvard University、マサチューセッツ州)の「ハーバード及び奴隷制度遺産に関する学長委員会(Presidential Committee on Harvard and the Legacy of Slavery)」は4月26日、同大学と奴隷制度との4世紀に亘る関係に関する報告書を発表した。これは、過去の奴隷制度への関与(例:奴隷保有者や奴隷商人からの寄付を受託、大学関係者が奴隷を保有等)を償うことを目的とした同大学の取り組みの一環として行われたものである。また、ハーバード大学は、同大学と奴隷制度との関係を明らかにするための「奴隷制度遺産基金(Legacy of Slavery Fund)」設立に向けて大学基金1億ドルを拠出することを誓約した。本報告書は、同基金の用途として、①大学リーダー・教職員の奴隷であった70人余りの人々の子孫の追跡調査、②過去の出来事に敬意を表し、光を投げかけるための記念碑建立・カリキュラム構築、③ハーバード大学と歴史的黒人大学(Historically Black College and University:HBCU)の学生・教職員間での交流プログラム立ち上げ、などを提案している。

 

なお、本報告書は、<https://legacyofslavery.harvard.edu/report>から閲覧可能。

 

The Harvard Gazette, Dual message of slavery probe: Harvard’s ties inseparable from rise, and now University must act

 

Slavery probe: Harvard’s ties inseparable from rise

             

The New York Times, Harvard Details Its Ties to Slavery and Its Plans for Redress