米国学生情報研究センター(National Student Clearinghouse Research Center)は5月10日、大学に進学して一部単位を取得したものの、学位取得には至っていない米国人に関する2020-21学年度の調査結果をまとめた報告書「大学単位を一部取得した学位未取得学生の成果(Some College, No Credential Student Outcomes)」を発表した。これによると、2020年7月時点で大学単位を一部取得した学位未取得(Some College, No Credential:SCNC)学生数は3,900万人で、2019年7月から310万人増加し、全米48州とコロンビア特別区でこの数が増加した。但し、2020-21学年度にはSCNC学生約100万人が復学し、約6万人が学位・修了証を取得している。さらに、2019-20学年度に復学したSCNC学生の61.1%は、2020-21学年度に引き続き大学に在籍したことが明らかになった。その他の主な結果は以下の通り。

  • カリフォルニア州・テキサス州・ニューヨーク州・イリノイ州の4州のSCNC学生合計が、全米のSCNC学生の約3分の1を占める。
  • 学士課程在籍中の学生にSCNC学生の占める割合が最も高いのはアラスカ州。
  • 2020-21学年度に復学した学生は94万4,200人で、そのうち約62%は、最初に在籍していた大学とは異なる大学で復学。セクタ別にみると、コミュニティカレッジに在籍していた学生がコミュニティカレッジに復学するケースが全体の5%(36万3,400人)で最多。
  • 2020-21学年度に復学した学生の中で6万400人が学位・修了証を取得。このうち公立2年制・4年制大学から学位・修了証を取得した学生は全体の70%。また、2年目への継続率が最も高かったのは非営利私立4年制大学の8%で、最低はコミュニティカレッジの50.2%。
  • 男女別でみると、復学・資格取得・継続率ともに女子学生が男子学生を上回る。また、非白人学生に限定すると、復学者の男女比は、男子学生6%、女子学生63.5%で顕著な差。

 

National Student Clearinghouse Research Center, Some College, No Credential Student Outcomes

Some College, No Credential