ノースウエスト大学(Northwestern University、イリノイ州)ケロッグ・スクール・オブ・マネージメント(Kellogg School of Management)教授のブライアン・ウジ(Brian Uzzi)氏らは、男女混成研究チームの実績に関する研究結果をまとめた論文「多様なジェンダーチームはより斬新且つ高インパクトの科学的アイデアを創出(Gender-diverse teams produce more novel and higher-impact scientific ideas)」を米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)において発表した。これによると、男女混成科学研究チームは少数派であるものの、同一性別の研究者チームと比較して、斬新且つ引用件数の多い研究成果を創出する確率が高いという。ウジ氏らによると、物理学・化学・生物学・社会学分野において同じ分析を行ったところ、いずれの研究分野においても男女混成チームの方が同一性別チームよりも高い成果を上げていた。また、男女混成チームは、テーマ関連の専門性が多様で、ネットワークが大きい他、キャリア歴・地理的多様性が高く、国際性も豊富であった。ウジ氏らは、男女混成チームの成果が高い理由は今後の研究対象としながら、チーム内の女性研究者が情報共有プロセスの向上に貢献しているとみている。

 

なお、本論文は、<https://www.pnas.org/doi/full/10.1073/pnas.2200841119>から閲覧可能。

 

Inside Higher ED, The Case for Gender-Diverse Research Teams

https://www.insidehighered.com/news/2022/08/30/case-gender-diverse-research-teams