政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は1月12日、米国高等教育機関による「顕著な虚偽表示」に対する教育省(Department of Education)の監督状況を調査した報告書「高等教育:教育省は大学による顕著な虚偽表示に関する執行手段を改善すべき(Higher Education: Department of Education Should Improve Enforcement Procedures Regarding Substantial Misrepresentation by Colleges)」を公開した。本報告書は、①2016年の学資援助執行ユニット(Student Aid Enforcement Unit)立ち上げ以降、大学による虚偽表示に関連する教育省の監督活動及び同行為禁止の徹底状況、②虚偽表示禁止を徹底させるために文書化した執行手段の完成度・更新状況、を調査したものである。その結果、1)2016年以降、学資援助執行ユニットの体制・運営は、教育省の運営管理優先事項の変更に応じて変化、2)2017年に実施中の調査を中断して調査グループ(Investigation Group)担当者を他部署に異動させたため、2018年~2020年の新規調査件数は減少、3)調査グループディレクターは6年間で9人が入れ替わり、担当職員数も2017年の9人から2019年には2人に減少、4)2021年に調査グループは再開され、新たにディレクター及び職員5人を採用したことで、2021年以降の新規調査件数は6件、5)2016年~2021年に連邦学資援助プログラム参加資格剥奪や罰金などといった罰則対象となった大学は13校、6)大学調査手段の文書化は完了しておらず、文書化された顕著な虚偽表示に対する罰則規定は更新されておらず、などが明らかになった。これらの調査結果を受けて、GAOは教育省に対し、顕著な虚偽表示調査手段の文書化完了と、文書化された罰則規定の最新化を行うよう提案した。教育省は、GAOからの提案に同意している。
なお、本報告書は、<https://www.gao.gov/assets/gao-23-104832.pdf>からダウンロード可能。
Government Accountability Office, Higher Education: Department of Education Should Improve Enforcement Procedures Regarding Substantial Misrepresentation by Colleges
https://www.gao.gov/products/gao-23-104832
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