国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)傘下の国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases:NIAID)ディレクターのアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)氏は8月22日、38年間務めたNIAIDディレクター職を2022年12月に退任する意向を発表した。ファウチ氏がNIAIDディレクターに就任したのはレーガン政権下の1984年で、以降、7人の米国大統領に医学的助言を提供し、バイデン政権下では大統領就任初日の2021年1月20日から大統領付首席医学顧問も兼任している。同氏は、NIAIDディレクター在任中に、HIV・エイズ、西ナイルウイルス、炭疽菌攻撃、鳥インフルエンザ、エボラ・ジカウイルス感染症、新型コロナウイルス感染症などを含む、様々な感染症に対応した。バイデン大統領は、ファウチ氏の公衆衛生への多大な貢献により、米国内外で多数の生命が救われたとコメントしている。NIHは、ファウチ氏の後任者選考を開始することになるが、暫定的な後継者は同氏退任前に発表される見込みである。
なお、ファウチ氏による退任の意向発表を受けてバイデン大統領が発表した声明は、<https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2022/08/22/statement-from-president-joe-biden-on-the-announcement-of-dr-anthony-faucis-departure-from-niaid/>から閲覧可能。
National Institutes of Health, Statement by Anthony S. Fauci, M.D.
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/statement-anthony-s-fauci-md
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