国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は9月13日、生物医学・行動研究コミュニティにおける人工知能(AI)の幅広い使用を促進するために、4年間で1億3,000万ドルを投資することを発表した。この取り組みは、新たに立ち上げられたNIHコモンファンド(NIH Common Fund)の「人工知能への懸け橋(Bridge to Artificial Intelligence:Bridge2AI)」プログラムの下で行われ、AIアプローチに対応するツール・資料・詳細データの作成に向けて、多様な専攻分野・経歴のメンバーで構成されるチームが編成される。それと同時に、Bridge2AIプログラムで開発されるツール・データが、データ収集・分析中に不公平及び倫理的問題を長期化させることがないよう配慮する。同プログラム研究者らは、広範な協力を通して、人間の健康に関する危急の問題の解決を支援するような、倫理的に収集されたAI利用可能な最先端のデータセットの指標や基準を作成することになる。NIHは、データ作成事業4件と、統合・普及・評価活動を行うブリッジセンター(Bridge Center)設立事業3件に助成するが、データ作成事業では、AI技術開発及び、見つけやすくアクセス可能で相互運用と再利用可能な(findable, accessible, interoperable, and reusable:FAIR)データを実現するデータ基準・ツールの作成と、データ作成過程において多様性文化と倫理的実践使用を促進する研修教材の作成を行う。一方、ブリッジセンターは、データ作成事業における活動・知識の統合と、製品・ベストプラクティス・研修教材の普及の責任を担う。

 

なお、助成受給プロジェクトの詳細は、<https://commonfund.nih.gov/bridge2ai/fundedresearch#DGPs>及び<https://commonfund.nih.gov/bridge2ai/fundedresearch#BridgeCenter>から閲覧可能。

 

National Institutes of Health, NIH launches Bridge2AI program to expand the use of artificial intelligence in biomedical and behavioral research

https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-launches-bridge2ai-program-expand-use-artificial-intelligence-biomedical-behavioral-research