大統領府科学技術政策局(White House Office of Science and Technology Policy:OSTP)は9月1日、OSTPと国家安全保障会議(National Security Council)が2021年9月3日に発表した米国パンデミック準備計画(American Pandemic Preparedness Plan)の実行状況に関する最初の報告書「米国パンデミック準備計画の実行に向けた進捗状況に関する最初の年次報告書(First Annual Report on Progress Towards Implementation of the American Pandemic Preparedness Plan)」を発表した。本報告書は、革新的能力の導入に関し、①医療防衛改革、②状況認識の確保、③公共衛生システムの強化、④中核的能力の構築、⑤ミッション管理、という5つの観点から、それぞれ進捗状況及び主要目標を提示している。主な実行例は以下の通り。
- OSTPを含む複数の連邦省庁が協力し、2022年3月に「建物内における空気清浄チャレンジ(Clean Air in Buildings Challenge)」を立ち上げ。
- 環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)、疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)、エネルギー省(Department of Energy)が教育省(Department of Education)と協力し、「効率的且つ健康な学校(Efficient and Healthy Schools)」関連資料や、学校における屋内の空気の質向上に向けた指針を作成。
- 米国バイオ製薬イノベーション研究所(National Institute for Innovation in Manufacturing Biopharmaceuticals:NIIMBL)が、ワクチン生産支援のために「ワクチン分析・評価センター・オブ・エクセレンス(Vaccine Analytics and Assays Center of Excellence)」を設立。
- 国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)が新型コロナウイルス感染症検査に向けた技術の開発。商業化・導入におけるイノベーション促進に向けて「迅速診察促進(Rapid Acceleration of Diagnostics:RADx)」イニシアティブを立ち上げ。
- 健康公平性拡大に向けて、NIHとCDCが2021年4月~2022年1月に「セイ・イエス!新型コロナウイルス感染症検査(Say Yes! COVID Test)」プログラムを実施し、同感染症在宅診断検査キット100万セットを無料配布。
なお、本報告書は、<https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2022/09/09-2022-AP3-FIRST-ANNUAL-REPORT-ON-PROGRESS.pdf>からダウンロード可能。
The White House, Fact Sheet: American Pandemic Preparedness Plan Annual Report
- 投稿タグ
- FY2022